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<vol.20> 蕎麦屋でワイン

「蕎麦屋で一杯」。これは、江戸時代から続く粋な食文化とされる。当時は、いまでいう“居酒屋”というものはなかった。正確に言うと、「居酒屋」という言葉自体はあった。酒屋で酒を買ってその場に居ながら飲むことを「居酒(いざけ)」と言い、そのような店...
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<vol.19> 室蘭焼き鳥とワイン

先日、以前に勤めていた会社で一緒だった室蘭出身の友人・S乃さんが、久々に遠方より里帰りするというので、ゆかりの者たち数人で室蘭を訪れた。室蘭といえば、何と言っても「室蘭焼き鳥」である。せっかくなので、名店の誉れ高い「やきとりの一平」本店へ行...
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<vol.18> 縄文人とワイン

2021年(令和3年)、北海道と北東北3県(青森、秋田、岩手)の「縄文遺跡群」が、ユネスコの世界文化遺産に登録された。函館市南茅部地区の大船遺跡からは、約3500年前の縄文後期のものとされる「中空土偶」が出土され、現地の「函館市縄文文化交流...
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<vol.17> あんかけ焼きそばとワイン

中華料理店で、「あんかけ焼きそば」を注文することが多い。肉や野菜、海鮮がたっぷり入りとろみの付いたあんに、お好みでラー油数滴とお酢を少々垂らす。ビールや紹興酒を飲みながら食べれば、間違いのないうまさだ。もし、これにワインを合わせるのであれば...
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<vol.16> 沢田研二とワイン

「♪あなたに今夜は~ワインをふりかけ 心まで酔わせたい 酔わせたい あなたを~」。これは、その昔ジュリーこと沢田研二がマンズワインのCMに出演し、その中で歌った曲の一節だ。いまでもカラオケスナックなどでは、ワイングラス片手にすっかり歌にのめ...
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<vol.15> 活イカとワイン

6月末、所用で函館へ行ってきた。毎年この時期は、解禁になったばかりの「マイカ=スルメイカ」の活け造り、いわゆる「活イカ」を食べるのを楽しみにしている。近年、函館ではイカの不漁が続き、一向に回復傾向にない。かつてのように、いつでもどこでも、気...
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<vol.14> 焼き魚とワイン

「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」。これは、一昔前によく言われていた常套句だ。しかし、物事はそう単純なものではない。結論から言うと、赤が合うか白が合うかは、味付けと料理法で決まる。素材自体の持ち味も大事だが、それ以上に相性を左右する...
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<vol.13> 最後の晩餐とワイン

「みな、この杯から飲みなさい。これは、私の契約の血だ。罪を赦すために多くの人のために流されるものだ」(マタイによる福音書第26章27-28節)。これは、死を予期したイエス・キリストが、弟子たちと食事を共にする「最後の晩餐」での言葉とされてい...
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<vol.12> 史上空前!究極の偽造ワイン

つい最近、フィリピンを拠点とした大規模な特殊詐欺および連続強盗事件、いわゆる“ルフィ事件”が世間を騒がせた。じつは、ワインの世界でも20年ほど前、全米を揺るがせた偽造ワインによる史上空前の詐欺事件が発生した。こちらは「ルディ事件」と呼ばれる...
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<vol.11> 近代資本主義とワイン

近代資本主義は、いつどこでどのようにして始まり、今日の私たちの社会に至るまで脈々と受け継がれて来ているのか?このきわめて難しい問題に挑み、画期的な論考を打ち立てた人物がいる。19世紀後期から20世紀初頭にかけて活躍したドイツの社会学者、マッ...