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<vol.85> お番菜とワイン

“おばんざい”という言葉を初めて知ったのは、20年以上前の京都でのことだ。当時勤めていた会社の研修所が琵琶湖の西岸・JR湖西線「近江高島」という駅から、さらにバスに乗り換えて奥に入った閑静な山里にあったのだが、札幌からだと乗り継ぎのタイミン...
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<vol.84> 油揚げとワイン

なぜか昔から、「油揚げ」が好きである。ご飯に味噌汁は欠かせないが、「豆腐と油揚げの味噌汁」であれば、もう言うことはない。汁物はもちろんのこと、煮物、焼き物、おでん、稲荷寿司、炊き込みご飯など、油揚げはさまざまな和食の常用素材だ。ワインのつま...
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<vol.83> 焼き鳥とワイン

先日、筆者が毎週ワインを購入している、酒本商店主催のワイン会があった。会場は、札幌ススキノの「バードウォッチング」という“フレンチ&焼き鳥”の店であった。近年、昔ながらの焼き鳥店とは異なる、新しいスタイルを打ち出した洒落た感じの焼き鳥店が増...
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<vol.82> 出島とワイン

先日放送されたNHK大河ドラマ『べらぼう』の中で、生田斗真扮する一橋治済がワインを飲むシーンがあった。それを観た当ブログの読者の方から、飲んでいたのは赤ワインだったが、この時代に白ワインはあったのだろうか?という質問をいただいた。今回は、そ...
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<vol.81> 正倉院とワイン

奈良・東大寺の「正倉院」といえば、平城京時代の聖武天皇・光明皇后ゆかりの貴重な美術工芸品を数多く収蔵した建物だ。中国(唐)はもちろん、遙か遠く西域のペルシャからの交易品も多いことから、「シルクロードの東の終着点」と呼ばれていると、かつて日本...
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<vol.80> 柴漬けとワイン

ご飯のお伴に、柴漬けを食べることが多い。そのため、冷蔵庫には切らさず常備している。あるときワインのつまみが何もないので、柴漬けをつまみにしてみたら意外とイケることに気づいたのだ。以前に<vol.49>では梅とワインの相性についてふれたが、柴...
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<vol.79> 会議とワイン

「会議は踊る、されど進まず」という言葉がある。ナポレオン戦争後のヨーロッパの秩序回復と領土分割を目的に、1814年にオーストリア帝国の首都ウィーンで開催された「ウィーン会議」を揶揄したものだ。世界史の授業で一応習ったが、まさかこれにワインが...
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<vol.78> 豆料理とワイン

“豆料理”というものがある。日本の代表的なものは「煮豆」だ。筆者は長年、この煮豆が苦手であった。なぜなら、甘いからである。ご飯のおかずにはいまいちだし、もちろん酒のツマミになどなるわけがない。ところが、である。甘い豆料理を食べているのは日本...
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<vol.77> 桜とワイン

「願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」。これは、平安時代末期の僧・西行法師の辞世の歌だ。この場合の“花”とは、もちろん「桜」を指す。西行は、桜をこよなく愛した歌人としても知られている。ちょうどいま、日本全国を桜前線が北上してい...
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<vol.76> ネギとワイン

私事で恐縮だが、3月中旬にコロナに感染してしまった。昨年の1月に続き、2度目である。コロナ禍ピークの2020~23年には一度も罹らなかったが、5類感染症に移行されマスク着用が任意となってから2年連続で感染したことになる。もちろん、筆者は外出...